音楽は薬になる。
言葉の内容よりも音の周波数がそうさせるのか、歌詞がわからない異国の曲でも、何度も何度も聴いてしまう曲がある。
後から歌詞を調べて、そこに自分の心とのシンクロニシティを感じて驚いたりも。
いずれにせよ、音楽を聴いてる時に本当に聴いているのは「言葉にならないムード」みたいなものかもしれない。
自分の心や感情に効くのは、歌い手や演奏する側の感情が滲み出るようなアストラル感が高い音楽で、何にも左右されずに研ぎ澄まされていきたい時は、無機質だけどリズムや音の遊びで意識をコントロールしていけるようなエレクトロやテクノがメンタル体を刺激してくれる。
そんなふうに音楽を処方して、人生を乗りこなすこともできると思っている。
そんなこんなで「好きなヴォーカリスト」4人を挙げて、4人に引き継ぐ、という企画のご指名をいただきました。
ちょっとビッグイベントが終わって腑抜けていたけれど、お題を与えられて考える、というのは思いがけない自分を発見しておもしろいので、SNSへのリハビリ兼ねてやってみます。
①シャルロット・ゲンズブール
生まれ変わったら、彼女の声帯を通り抜ける軽やかな空気になりたい。さぞや幸せだと思う。たとえ口からでた瞬間にこの世からいなくなったとしても。
②フランソワーズ・アルディ
世界はまだ薄暗い。けれど、その向こうに太陽の光がキラキラ差すのが見えるから、今は待とう。ということを思春期の私に教えてくれた。
③レナード・コーエン
カンジューン(肯園)というエサレンの息がかかった台湾の伝説のスパに行った時、「耳を洗うための音楽」が毎月選ばれるようで、その時はレナード・コーエンだった。おいしいコーヒーとの相性が最高な声。
④トム・ウェイツ
もし自分が長く生きて、人生を終えていく時の気分はこの声のようでありたいなと願う。全ての生きてきた時間を、優しく包んで閉じていくような声。
「ヴォーカリスト」というくくりになった時、私にとっては上手い下手はあまり関係ないようで。空気の抜けがあること、脱力やゆらぎ、神経を鎮めてくれる声、というのが大事なようです。
え?疲れてるんじゃないかって?(笑)
というか、ふだんは陽の要素が強めに見えていると思うけれど、本質的にはただの根暗だ、ということが露呈しただけです(笑)
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