筋膜には可塑性がある。
つまり、何らかの力を加えて形が変われば、そのままその変化が残る。
組織に刺激を与えて水分を送り込み、粘土をスローモーションで平らに伸ばすように、適度な圧を加える。
そして、目的の場所をピン打ちするように抑えたら、いくつかある筋膜層の間がスライドするように運動をさせる。
そうやって、筋膜のシステム全体に変化を根付かせていくために数ヶ月かけて12セッションを行うのがトーマス・マイヤースによる「ATSI(アナトミートレインストラクチュアルインテグレーション」。
12回って、結構な長丁場!
でも、自分も「ATSI」を学んでいくにあたって体験する必要を感じたので、アリゾナ解剖実習仲間のATSIのプラクティショナーに施術をお願いして、昨年の9月くらいから粛々と月に2回、身体と向き合う時間をとっていました。
そしてついに本日12セッション終了♪
ATSIはロルファーでもあるトーマス・マイヤースが、アナトミートレインの理論をベースに構築し直したもの。
浅層のファシア(筋膜)を、前面、後面、側面、螺旋…と1セッションごとに順にリリースし、さらに深層を部位ごとにリリース。
最後の4セッションを使ってファシア全体を統合していきます。
身体の変化は少しずつ起こる。
自分の身体の傾向を把握して、変化していくことに対しても意識的に向き合う。
変化の途中では、バランスが取りづらくなって、かえって不調があるような感覚になることも。
でも、それも含めて12回かけて、観察して向き合っていく。
放っておくと、すぐに少し前のめりになってしまう私の身体のクセ。
それはなんだか前のめりに生き急ぎがちな自分の生き方を象徴しているようで。
そういう自分に気づくたびに、ひと息呼吸を吐いたり、歯の食いしばりを緩めたり、背面をわざと意識したり、ハートを落ち着かせて眼差しをぼんやりさせたり。
ゆっくりと、身体が変わっていく中で、身体の居心地が悪くなる瞬間がよくわかるようにもなった。
例えば、食べ過ぎるとすぐに内蔵の重みに引っ張られて姿勢が維持しにくくなるし、気がかりなことがあると腰の下の方からピキピキッと背中全体に強張りが走る。
自分でバランスを取ることができる場合もあれば、やはり人の手を借りないと難しい時もある。
自分の体という乗り物と付き合い続けるには、両方の手法を知っていた方がいいと思うのです。
ファシアに着目したATSIの手技は、オイルは使わないものの、結構自分がヴァイタル・タッチセラピーの中で行ってきたアプローチと似ていて。
「これ、やってるわー!」と思うことも多々ある。
オイルトリートメントはあくまでもフィギュアスケートのように美しく行いたい種目だけれども、ATSIを学ぶことで3回転とか4回転とかのジャンプがキリッと決められるようになりそう。
私は流れ重視で、ボディリーディングがまだまだ不得手なので今年はATSIのクラスでしっかりその辺を身に付けたいな〜。
セッションしてくれた路津子さんはオイルトリートメント出身の人なので、ATSI的な見立てもしっかり出来つつ、やはりタッチの流れが美しくて。
理学療法とか治療系の人がATSIをやるのとは良い意味で風情がちがったのではないかと思う。
逆に、物質としてバリバリ筋肉筋膜を取り扱っているような人たちも、柔らかなタッチや触れ方のお作法を身につけると、施術のクオリティが抜群にアップするはず。。。
と、思う「触れて癒す〜クオリティ・オブ・タッチ」のクラス前夜。
こんなご時世ですが、超少人数制であることを生かして、フツーにクラス開催しています。
おこもり期だからこそ、今のうちに技術を身につけておきたい方は、お一人から各種クラス開催しますのでお気軽に日程ご相談ください。
感性的ライティングの個人コンサルティングも、ZOOMとかでやろうかな〜と計画中。
■ヴァイタル・タッチセラピー
ご予約可能日
3月19日、20日、22日、23日、24日、25日、26日、29日、30日、31日
上記以降のご予約とお時間は下記よりご確認ください
https://yurikokomatsu.com/reservation
■開催予定の講座
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「セラピストのための感性的コンサルティング」
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